行者にんにくを採りに入った山で見つけた足跡。
北海道 夕張にて撮影 (画像は2019年頃)
山が好きな人にとって、春になるとソワソワ動き出しますが、熊も目覚めて動き出しますね。
夕張に行者にんにくを採りに行った時の写真です。
この写真を撮る一年前に、初めて夕張の山に入った。目的はもちろん行者ニンニク。誰も入ってこなさそうなポイントを目掛けて進んだ。
そして期待通り、太くて立派な行者ニンニクのフィーバーゾーンを発見した!
しかしその場所は日当たりも良いせいか、少し時期がおそかった。大きくなりすぎていたのだ。
ここでは、ちょうど良いものだけを採って付近の場所など散策して帰った。
改めて次の年に装備も完璧にし、気合も十分で山に入った。
時期も早めだし太くて立派なギョウジャニンニクがある!誰も採りに入ってない!とワクワクしながらどんどん進んでいった。
しかし次の瞬間、ワクワクした気持ちは一気に恐怖に変わった。自分の進行方向に、こんな大きな足跡があった。
一瞬凍りついて、ゆっくり辺りを見渡した。まだ近くにいるかもしれない。そもそも足跡があるということは、熊の生活圏にいるのだと自覚した。
先に進みたかったが、もう恐怖でいっぱいだ。こんなに綺麗で、ま新しい足跡を見つけてしまったら引き返すしかない。
近くに川もあり、キャンプまでしようと思っていた素敵な場所だったが、結局この場所にはこれきり行ってない。
最大に危機管理を
山に入るのは自己責任ですが、何かあれば家族を悲しませることになりますし、大勢の人にお世話になってしまいます。
油断せずに、最低限これだけは確認しておきたいです。
- なるべく複数で行く
- 1人なら誰かに行くことを伝える。(2人くらい)1人だと忘れられたら悲しいので
- 武器になるものを持っていく
- 熊よけスプレー
- 鈴やラジオ、音楽など
熊スプレーは、風上にいないと意味がないので、最悪の場合は目の前まで来てから使う羽目になります。
これは戦うと同じ状況。。
専門家は、鈴やラジオ、音楽で人がいることを熊に知らせる事によって、熊のほうから接触を避けるように去っていくと報告していますが、最初から人間を襲う気のある熊は、音が鳴っていると逆に寄ってきてしまうという事も分かっているようです。
鈴やラジオ、音楽は、必ずしも熊除けになるとは言えませんが、今のところはあったほうが、確率的には良さそうです。
また、ここ数十年のクマ遭遇事件のうち、武器を持っていた場合の、生存確率が高いこともデータにありますので、手ぶらよりも必ず武器を持って山に入る方が安心です。
出没情報を確認すること!!
熊と戦うことなんて考えただけでゾッとするが、山に入るということは、熊の生活圏にお邪魔するということだ。
山に入らなくても、道路脇で出くわす不運もある。
絶対に最悪の場合を想定しなくてはならないが、できるだけ遭遇しないように、注意しておきたい。
もし熊に遭遇したら
山に入るときや進行方向を変えるとき、もしここで遭遇したら・・・と常に逃げ道やシュミレーションを考えると良いのですが、大抵の人は山菜採りに夢中で熊のことは忘れているでしょう。
警戒していても出会ってしまったら・・・20メートルくらい離れている場合、大騒ぎせずに目を合わせたまま様子を見る。
自分に近づいてきた場合・・・目を合わせたままレジャーシートや傘があれば広げて見せて、自分を大きく見せる。
大きく見せることによって熊が逃げていくという実験結果もあった。
走って逃げたり、死んだふりは自殺行為になるので絶対にしてはいけない。
そして万が一、熊がそのまま襲ってきた場合は、覚悟して死ぬ気で戦うしかありません。
大ダメージを与えられそうな武器を、複数持っていく(ナタやナイフ)
ダメージを与えて熊が去っていったら、直ぐに下山して警察に通報する。
動物の生活圏に侵入していくという事を、私たち人間は決して軽い気持ちで考えてはいけません。
餌になる様なものを捨ててきたりしてもいけません。
人間が美味しい食べ物を持っているということを、知らせてしまう事になるからです。
熊が立ち上がったら3メートルを超える大きさ。そんな巨大で怪力の動物と戦うなんてことは、できれば人生で経験したくはありません。
人間が勝つなんてことは、奇跡としか思えません。
戦いを避けるには遭遇しないように心がける。